レーシックの後遺症

レーシックは外科手術による視力回復手術である、と聞くと、効果がありそうだと期待する半面、後遺症のリスクについての不安が湧き上がってくるものです。

レーシックには、術後、日常生活を送る中で多少不便を感じる合併症を発症する可能性があり、これを後遺症としてとらえている場合が多くあります。

しかし、その合併症はいずれも一過性のものが多く、数ヶ月~1年ほどで自然に解消するものがほとんどで、「後に遺る」という意味の後遺症としては当てはまらないものばかりです。

そのため、ここでは一過性のもの以外の、長期にわたる合併症や、レーシック手術の失敗による後遺症について説明していきます。

1.ハロ・グレア現象

夜間に光がぼんやりにじんで見えることをハロ現象、光を普通以上にまぶしく感じる現象をグレア現象と呼びます。

これらはレーシック手術を受けた患者の大半が多かれ少なかれ感じる合併症であり、ハロ・グレア現象が起こること自体はそうめずらしいことではありません。

しかし、通常は約半年~1年間で回復に向かうハロ・グレア現象が、1年経っても改善されず、ずっと続くケースも、まれですが報告されています。

ハロ・グレア現象の期間や程度は個人差があり、視力の度合いなどで左右されるものですが、長期間にわたって解消されない場合は、開いた上体の瞳孔よりも、レーザーの照射口径が小さかったことが原因である場合があります。

通常、レーシックでは手術前に瞳孔が開いた状態での大きさをチェックし、レーザーの照射口径をそのサイズに合わせるようにしています。

しかし、このチェックが不十分で、実際にあてた照射口径が瞳孔サイズより小さかった場合、範囲外の瞳孔はレーザーの恩恵の対象外となってしまいます。

そのため、レーザーが照射した部分と照射されなかった部分の落差が発生し、ぼやけたりにじんだりするのです。

一過性のものは問題ありませんが、ハロ・グレア現象が長期間続く場合は、クリニック側の施術ミスも考えられるので、その旨を伝えれば、無償で再手術を受けられる場合もあります。

2.ドライアイ

レーシックは、角膜を薄く切り取り、目のふた(フラップ)のようなものを作った後、めくった部分にレーザーを当てて削ってから、また元通りにフラップを戻して癒着させる手術です。

このフラップを作る際、神経が切断されるために、術後しばらくの間ドライアイになることがあります。

ハロ・グレア現象よりもさらに発症率が高い合併症として、ほとんどの人が経験する症状ですが、これも神経が再生することにより、しばらくすれば元に戻ります。

ただし、このドライアイも何らかの要因によって半永久的に続くケースが起こると報告されています。

原因のひとつとして、開瞼器(かいけんき)と呼ばれる手術中に安全な視野を確保するために使う器械によって、眼を大きく開きすぎたことによって起こるという説があります。

そのため、眼が極端に小さい人は、大きな開瞼器を使わないのがセオリーとなっています。

3.視力の低下

非常にまれなケースですが、レーシック手術の際、十分な角膜を残さずに施術すると、視力の低下が起こる場合があります。

角膜が薄くなりすぎたことにより、眼圧で角膜の中心部が押し出されてしまい、飛び出す形になってしまうことが原因で、この場合の視力低下はメガネやコンタクトでも矯正できず、また、再手術することもできません。

レーシックの後遺症としては最も深刻な部類に入りますが、現在は医学の発達により、このようなケースはまったくと言っていいほど見受けられません。